DPAT,DDAC,MTCSS、Crystallizedシリーズに代表されるハイエンドオーディオ機器はもちろん、オリジナルポータブルオーディオ機器,PC audio(PCオーディオ)やHTPC,そしてAV機器などオーディオだけでなくコンピューター,アナログ技術を駆使して高度なオリジナル商品,カスタム商品,カー用品をお届けする それが OJI Specialです。改造、特注などのカスタム品 custom-made もお気軽に

What's new!

お問い合わせ

※お客様のコメントは、プライバシー部分以外は基本的に原文そのまま掲載しております

LinkIconバックナンバー

お客様へ
日頃 OJI Special改造をご依頼いただきありがとうございます。
おかげさまで 多くのお客様からご依頼を頂いておりますが、非常に多くの最新アイテムの改造を手がけている関係上、解析に時間がかかり、お待たせしているお客様も多くいらっしゃいます。 日々 努力しておりますが、改造はハンダ付け一つとりましても品質や音質への影響は避けられないこと そして妥協のない最上級の改造を行うために、今まで通り時間をかけ じっくりと改造しております。
 納期に関しまして 改造内容によりましては通常よりも 1~2週間以上納期が長くかかっている場合もございますが、全ては 品質と音質を第一に考えておりますので なにとぞご理解お願いいたします。

2012/07/12 MUSICA HPA1000 OJI Special

hpa1000-2.jpg最近のヘッドフォンアンプの中では珍しくトーンコントロールなどいろいろな機能が搭載されているアンプです。 内部を見ますと いうなれば 良い意味でよき時代の設計者が一生懸命コストとの妥協点を求めて作っているような感じの作りです。ただ ハイエンドとはほど遠い回路構成になっている部分も 改善の余地があるのと、大問題なのは無音時に ブーンとかなり大きなハムノイズがあることです。これは 音質以前の問題なのと 回路構成や設計上の問題になるはずなので改造する方とするとかなり問題です。
逆に OJI Specialの腕の見せ所というか、何としてでも完璧なものにしてあげたいという思いがこみ上げてきました。 理由は こういう問題もありますが、 抵抗切り替え式のアッテネータや 一直線の回路構成、昔ながらの 片面基板、や 結構難しい トーンコントロール、マスタリング作業のような 良い意味での雑味を加えている? と思えるようなところなど 良い部分や頑張っているところも有り 何とかしてあげたいと思ったのです。

音は 個性があって良い感じに鳴るオーディオ的な音ですが、抜けやクリアーな部分が足りない 大量のAC帰還がかかったバイポーラトランジスタのACアンプのような古い感じの音に聞こえました。 
ノイズもかぶり混変調歪みの多いアンプと言う様にも感じます。

hpa1000-11.jpgオリジナルhpa1000-12.jpgOJI Special





回路は 大改造を施しました。
一番の問題は ACのリップルノイズで いうなれば根本的な問題です。
かなりのリップルノイズで 本当にこれで市販されていたのかと不思議なくらいですが、原因はいくつかあるのですが たとえば 大きな原因は AC部分とローレベル部分が同居するような設計になっているためで構造的な設計上の問題です。リップル回路の容量が極端に小さいと言うこともありましたが パターンや配置など根本的な問題が主になります。

今回は まず SNを最優先として 性能向上のために 最も素晴らしい理想的な特性のトロイダルトランスを使い、DCにした上で本来の基板に供給する構造に大改造しました。
また 劣化が考えられる 主要な電解コンデンサーの全交換と音質向上の改造を行いました。本来 左右独立電源が望ましいのですが、 安定化電源回路は独立していますのと予算の関係でトロイダルトランスは1ヶとしています。もちろん 大容量化しています。


 その他音質向上とSN向上のために アースラインの見直しを行っています。
アースは非常に大切で どこで落とすか どこで共通化するか、ガードシールドへの影響など大きな問題で これで大きく音質は変わります。一般的には 根本を知るアナログ設計者がほとんどいなくなってきているのと デジタル化やコストの関係で あまり実施されていない項目です。
また 安定化電源動作の見直し、常数変更、パターン変更など ありとあらゆる事を行っています。
 ACは 入力切り替えスイッチと同居してしまっていますので 問題の根本解決のためめ これはお客さまと相談の上 性能優先でスイッチ無しにしました。これで ACは一切基板上には流れない構造になりました。hpa1000-3.jpgフルテック 金メッキACインレット
 ということで どうせスイッチ無しで音質追求をここまで行うのであれば ACインレットも・・・ と考え ACインレットもハイエンドとなるフルテックの金メッキタイプに変更しています。
副資材となりますが、最終的な微妙な音質差となる、ワイヤーは OFCの海外製ワイヤーとテフロン線などを使い分けています。
また 新に追加したスタッドやネジは 音質への影響を避けるためステンレスやBS材などの非磁性体を使っています。


改造後出てきた音ですが、 最初とは全く異なる SNで オリジナルはあまりに酷く ボリュームを絞ってもブーンと 誰が聞いても分かる音なので測定はしておりませんが、改造後はほぼ無音になりました。
音質は オリジナルの良さを残して改造しておりますので、あの音楽性のある広がりの良いサウンドはそのままに 抵抗切り替え式のアッテネータが生きた クリアーでダイナミックなサウンドになったと思います。

■お客さまの要望

バス・トレブルのコントロール機能や分離感、空間表現などはそれなりに良いが ただ、それらのメリットの為に基本的な良さをないがしろにしている感があり、音の静けさ、明るさ、綺麗さ、力強さなど、純粋な部分での良さを感じられなくなっていました。こういった基本的な良さを得る為の改造

無音時にノイズがかなり聞こえるのでこれの改善

■当社の見解と履歴

ノイズに関して
電源関係のいわゆるリップルノイズ。
半分以上は電源回路の不備。あとは 回路への飛び込み。

1,ノイズの特定詳細実験 と 改造
2,音質向上のための 電源回路改造
3,回路部分の音質向上改造

と言う 3つの順番で行って行く。基本的に 回路のもっている 良い音質部分は(力強さと 暖かな感じの両立しているような部分)残して改造するつもりです。

■改造後 お客様の感想
musica hpa1000の音質向上改造及びノイズの修理、有難うございました。
アイソレーショントランスCSE TX-200~musica hpa1000 OJI Special
PHILIPS LHH900R~Aug-lineパイプシールドバランスケーブルSpecialEdition
SONY CDP-X5000~AET SIN LINE EVO RCA
ヘッドホンULTRASONE edition9、ATH-W5000等

という環境です。



背景のノイズが無くなりました。現れ、躍動し、消えてゆく一つ一つの音をしっかりと聴き取る事ができます。
音を分析・批判するのではなく、音楽を鑑賞するという基本的なリスニングスタイルに戻る事ができました。
ULTRASONE edition9は、低域の音圧・力感が強い一方で、ヘッドホンアンプのボリューム調整が難しく、全体のバランスを取ろうと音量を上げると耳が痛くなって長時間聴けなくなります。が、musica hpa1000 OJI Specialはそうはならず、演奏の美しさ、力強さはそのままに、音が破綻せず適度に広がり、心地良い音楽空間の中、いつまでも聴いていたいという感じです。

ATH-W5000はボーカルが綺麗な反面、高音寄りであり、バックの演奏にハウジングの黒檀の音色が乗り、それが得てして悪影響を及ぼしがちというイメージでした。が、音に焦りが無くなったとでも言うのでしょうか、背景が静かになって、中・低域が適度に聴こえるようになり、木のハウジング特有の優しさ、落ち着きを感じます。

アンプの音の良し悪しはSN感・空間表現・解像度がいかに優れているか、といった分析的な判断をしがちですが、ただ純粋に良い音楽を聴くと、そういった事など考える必要さえ無くなり、この心地良い音楽空間に身を任すのみであると、それが自分の理想であると理解し、今、その理想を実現することができました。

この製品を通じて、OJI Special様に巡り合えた事を感謝します。ありがとうございました。

2012/04/06 CEC HD51 OJI Special

HD51-1.jpgCECは 比較的安価にもかかわらずかなり凝った作りで 今では少なくなったアナログ屋さんを感じさせる作りが多いと思います。
このヘッドフォンアンプもそんな感じで オリジナルを感じさせる作りです。

写真のように かなり詰まっていますが、量産品ですから、どうしても部品には手を抜かざるを得ないという感じです。

音は 当時はかなりコストパフォーマンスが高い と感じたサウンドだったと記憶しておりますが、今回聞きましたところお客さまの仰るとおりで、年限通信費を感じさせる音でしたし、 抜けが悪く、いわゆる モゴモゴとした感じでした。
DSC_1542.jpg今回は 劣化が考えられる 主要な大型電解コンデンサーの全交換と音質向上の改造を行いました。



■お客さまの要望
先日P-1uを購入致しまして、そちらをHD51の後継にしました。
今回ご依頼したHD51はPCと繋いだDACに繋いで使用ををする予定です。
明るいサウンドの方が合いそうな気がします。ですので明るい感になる方向でお願い致します。


改造後 お客様の感想
本日、HD51改でCD,SACD合わせて8枚ほど聴いてみました。ジャンルはバラバラです。
CDプレイヤーはマランツSA-11S1 根岸ZXLRケーブルでHD51改とバランス接続。ヘッドホンはHD600でケーブルはHD650純正です。

HD51改の電源を入れて小一時間してから聴き始めましたが鳴り出しから違いが分かりました。HD51が新しかった頃の音を思い出しながら聴きましたが、音は別物ですね。別の機種に交換したみたいですよ。HD51より、音が左右に拡がって凹凸が良く出てると申しますか歯切れがかなり良くなってます。
仰せの通りメリハリが良く、元気な音ですね。分離も良くなっていて嬉しい限り。

ハムノイズは全然気にになりませんでした。それと気持ち電源スイッチを切ってからフロントのパイロットランプが消えるまでの時間が長くなりました。これもコンデンサ交換が効いてる感じですね。今回の改造は大成功!

改造に関しまして色々とご苦労掛けたんじゃないかと思うのです。コンディションも消耗してて悪かったですし。基板の写真を送って頂きましたが結構詰まっていてサブ基板も幾つか有って改造をしにくかったんじゃないかと。こちらの無理を聞いて下さってありがとうございます。ここまで良くなるとは思いませんでした。

OJIspecialさん、さすがです。評判通りですね。それでは手短ですがこの辺で。